ミャンマーの高僧 ボディ・タタウン(Bodhi Tataung)

ミャンマーの村

Chaung U の近くの村で調査をしていました。乾燥地の中にある見てのとおりの貧しい村で、村の人たちが今欲しいものは、村で取れる綿を紡ぐための機械や、やはり村の産物であるピーナッツやゴマ、ヒマワリの種などから油を絞る機械だそうです。それも個人では買えませんから、村みんなで何とかしたい、と話していました。

ミャンマーのパゴダに涅槃仏

そしてその村の近くに聳え立つのがこれです。きらびやかな大きなパゴダに涅槃仏、そして一番右側に見えるのは完成するとなんでも世界一の高さになるという、仏像です。現在見えているのは、その基壇部分です。ここにいる高僧が日本を訪れて最近あちらこちらにあるコンクリート製の大大仏を目にし、ミャンマーでの建立を思い立ったのだそうです。非常に影響力の強いこの僧は、ミャンマーで喜捨を集め、大仏の建立に着手したのだそうです。村での調査が終わったら帰りに立ち寄ろう、と、ミャンマー人のスタッフがしきりに薦めるので行ってみることにしました。

ミャンマーの寺院前

驚いたことに、大きな仏像やパゴダの下は仏像や寺院が立ち並び、店も多く出ている一大観光地になっていました。日本の有名な仏閣の前の賑わいと変わりません。そしてこの写真の右側、淡い緑色の建物の中の二階に高僧がいます。ミャンマーには超能力を持っていると言われる僧が多くいますが、この僧はただの金属を金に換えることができるそうです。

ミャンマーのお守り

ミャンマー人スタッフのあとをそうとは知らずについて建物の中に入っていくと、2階に通され、高僧への謁見を許されてしまいました。高僧は思ったよりも若々しく、柔和というよりも険しい表情をした人でした。わけもわからずミャンマー人のする真似をして床に座ってお辞儀をし、ミャンマー人がするように差し出されたお盆の上に幾ばくかのお金を載せると、そこにいる人たちみんながお経を唱えました。これがお布施の儀式のようです。そして次に高僧は、次々にプラスチックの容器から物を取り出して僕らに手渡しました。これがそれらの品です。数珠が一つ、指輪が二つ、ペンダントが一つ、そしてよくわかりませんが、金属か石の小さな玉が三つです。

この高僧に会うととても良いことが起きるそうで、ミャンマー人のスタッフは以前会った直後に宝くじに当たったそうです。でもあいにく財布を持っていなくて同行の日本人にお布施を出してもらってしまった僕には御利益はないかもしれません。

なお、この大仏がある場所は現在では、ボディ・タタウン(Bodhi Tataung)という観光地になっている様子です。私が行った当時は工事中の仏像の他は田舎町だったのですが。


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